« T-34/85進捗(途中) | トップページ | 工具改造 »

2014年1月 7日 (火)

1/35で美少女フィギュア?

先日の記事はT-34/85をガールズ&パンツァーの劇中仕様で作る、だったが今回はそれに乗せるフィギュアについてである。

T34_07_2

一昨年の「ガールズ&パンツァー」放映開始当時から、模型店の棚から特定の戦車模型が消えてしまうというほど売れた戦車模型だが、戦車のプラモデルを劇中仕様のように塗装してもなにか足りない、ガールズ&パンツァーの空気感が感じられない、と思っていた人も多かったと思う。ガールズ&パンツァー仕様の戦車模型がファインモールドやプラッツから発売された後でもそれは変わらずだった。それは何故か。答えはみんな最初から知っていた、1/35のキャラフィギュアがないからである。
劇中のような塗装をした戦車のプラモが置いてあっても、それはガールズ&パンツァーじゃない。ガール(ズ)のない戦車はガルパンではない。
とはいえ、1/35でフィギュアなんて発売されてない(最近プラッツから発売されたが)。なければ作ればいいが、これはいかにも大変だ、しかもアニメに出てくる美少女キャラだ。既存の1/35のミリタリーフィギュアはほとんど使えない、顔つきも体格もまるで違うからである。
でも欲しいよ、1/35のフィギュア。フィギュアがないと折角作ったT-34/85プラウダ仕様だって、ただ白いT-34じゃん、ってことになっちゃう。
そんなわけで、戦車に乗せる1/35フィギュアに挑戦してみた。最初、エポキシパテで制作してみたが、手に水をつけていてもベタベタしてしまう上に、個々の部品が小さすぎてどうも上手く出来ない。ネット上でエポキシパテでガルパンフィギュア製作している人がいるが本当に尊敬する、私には出来ない。
で、いくつかの試行錯誤を経て辿り着いたのが、ヒートペンを使ってランナーから作るというものだ。

ヒートペンというのは、半田ごてみたいなものでプラスチックを溶かしながら成形するという工具で、数年前に発売されたものである。半田ごてとの違いは、プラスチックを溶かすのに十分な温度である180℃~270℃くらいの温度設定のため半田ごてのようにプラスチックを酸化させることがないことと、ペンのような持ち方ができるような工夫がされているため、細かい造形が可能なことである。

元々溶接跡や凸リベット、ボルトなどディテールの表現をするための特殊ビットをつけて使うものだが、単純に精密な切断作業にも使えるしプラスチックを溶かした造形もできる。

ヒートペンを使う利点は以下の様なものである。

  1. ランナーが材料として使えるため材料代がかからない。
  2. スチロール樹脂という単一材料で成形ができること。
  3. 熱加工であるため、パテなどと比較して硬化までの待ち時間がほぼ0であること。
やってみると3のメリットは絶大である。とにかく硬化に時間がかからないので何度でもやり直しができる。また、2のメリットにあるようにスチロール樹脂という今まで使い慣れた素材であるため加工しやすく、接着も楽かつ確実に行えることも大きい。
材料として使うランナーは何でもいいが、表面の凹凸が見やすいようグレーのランナーを使用した。とりあえずカチューシャの身長は127cmということなのでその1/35ということで36mmくらいの素体を作る。

Figure01

上の写真の右側がカチューシャのつもり、左がノンナのつもりである。身長が両極端なので、比較のため標準的な身長のキャラとして観戦中のダージリンも練習のため同時製作してみた(下の写真)。奥にいるのはオレンジペコのつもり。座ったキャラというのも以外に難しく、最初は立ちポーズで上の写真の状態まで作ったあと、ヒートペンで膝と腰に切れ目を入れてポーズ変更し、再度プラスチックを盛って作成した。立ちポーズのときにどこに切れ目を入れるかが結構悩みどころで、下の写真のダージリンは少々脚が長すぎる感じになってしまったけど、初めてだし気にしない。

Figure02

下の写真は、T-34/85のキューポラから顔を覗かせるポーズを決めたカチューシャ。彼女の身長だと車長用の椅子に立ってもキューポラから頭が完全に出ないので、何か踏み台となるものを椅子に乗せてた可能性が高い。顔だけ白いのは、ここまでの試作で顔の左右対称を出すのに苦労したので、試しにカチューシャの顔だけの3Dデータを作成しそれをCNCで削りだしたものを使用した。φ1mmのボールエンドミルを使用したので1/35の細かいディテールまでは完全に再現できないが、それは微修正すればよい。とにかく顔の左右対称をだすために何度も修正をする苦労から開放されるという一点だけでもCNCを利用するメリットはある(誰にでも利用できるほど一般的ではないが)。顔のデータは公式サイトの設定資料から起こしたもので、たまたま顔の正面図と側面図があったのでそれをそのまま立体化してみた。当然矛盾は出るだろうと思っていたが、案の定ガッツ星人のような顔になってしまった。でも軽くヤスリで修正したのみであとは気にしない。

Figure04

細かい作業をする時のコツは、とにかく「加工する部分が見えるように」気を配ること。特にライティングは必須、場合によっては作業用のルーペを使ってとにかく見えるようにすること。見えさえすればあとは練習次第でなんとかなる。このカチューシャは一体で成形したが、首の角度を調整しやすいよう首で一度切って、0.3mmの真鍮線を埋め込んで取り外しできるようにした。1/35でガルパンキャラを作ると首の細さが文字通り強度上のネックになるので、加工中に首を折らないためにも取り外せるようにするのが良いと思う。

Figure05

こちらはダージリンとオレンジペコ。こちらの顔はヒートペンで成形した。どういうやり方がいいのかは現在も錯誤中である。こちらは手と首を切って、0.3mmの真鍮線を通して別部品化してある。オレンジペコの足首から下がないのは、CNCで削りだした靴を履かせるためである。この二人を作っていて思ったのだが、戦車にフィギュアを乗せるだけでなく、この二人の場合は戦車やソフトスキンのそばに置いとくだけでガルパンの世界になってしまうんじゃないか?

今回使用したヒートペンも、こういったキャラ成形に向いたビットというのがあるわけではなく、使っていて少々工夫の余地がありそうだったので専用のビットを自作してみた。

Heatpen01

ヒートペンのビットの取り付け太さはφ4mmであるが、1/35でフィギュアを整形しようとするとこれでは太すぎる。そこで、φ4mmの真鍮棒の中心にφ2mmの穴を開けたものをホルダーとし、そこにφ2mmの真鍮棒を削りだしたオリジナルのビットを装着するようにした。

Heatpen03

上の写真の一番上が、φ4の真鍮棒から作ったホルダーにφ2のオリジナルビットを装着したもの。オリジナルビットの固定は横のネジを締め込んで完了。その下の2つは試しに作ったビット。完全に細くするよりは、ある程度平べったくしておいたほうが使いやすい気がする。一番下はφ2の棒を切ったもの。これを削りだしてビットを作る。

まだ完成したわけではないが、ヒートペン作戦はうまくいきそうである。もし彼女たちの造形がうまくできて塗装までこぎつけたら、そのときはここで紹介したいと思う。

« T-34/85進捗(途中) | トップページ | 工具改造 »

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/504245/58896409

この記事へのトラックバック一覧です: 1/35で美少女フィギュア?:

« T-34/85進捗(途中) | トップページ | 工具改造 »